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顎関節症のマッサージ、間違えていませんか?

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朝起きたとき、顎がなんとなく重だるいと感じたことはありませんか。食事中に顎がパキッと鳴る、口を大きく開けるときに痛みが走る。そんな経験がある方は、もしかしたら顎関節症の可能性があります。

「とりあえず自分でマッサージしてみようかな」と思って検索してくれた方も多いと思います。でも待ってください。やみくもにほぐそうとすると、症状を悪化させてしまうこともあるんです。

この記事では、顎まわりのセルフケアを安全に行うための方法と、やってはいけないこと、そして専門家に診てもらうべきタイミングについてお話しします。

院長:長田

顎のセルフケアは「正しくやるか、やらないか」で結果が大きく変わります。そして実は、顎の問題は顎だけを見ていても解決しないことが多い。今日はそのあたりまで含めてお伝えしていきますね

目次

そもそも顎関節症とはどんな状態なのか

顎関節症とは、顎の関節やその周囲の筋肉に何らかの問題が生じて、痛みや動きの制限が出てくる状態のことです。「病院でそう診断された」という方もいれば、「まだ受診していないけど似たような症状がある」という方も多いでしょう。症状の出方は人によってさまざまで、軽いうちは見過ごされがちなのがこの症状の特徴でもあります。

よくある症状のパターン

口を開けるときや閉じるときに「カクカク」「パキッ」という音がするのは、最もよく見られるサインのひとつです。これは顎の関節内にある関節円板という軟骨がずれることで起こります。他にも、顎まわりの筋肉がこわばって痛い、口が大きく開かない、朝起きると顎が疲れている、耳の前あたりが重だるいといった症状も挙げられます。

なぜ顎関節症になるのか

原因はひとつではありません。歯ぎしりや食いしばりは代表的な要因ですが、それだけではなく、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用による姿勢の乱れ、ストレスによる筋肉の緊張なども深く関わっています。首や肩のこりがひどい方が顎の症状を併発するケースも非常に多く、カラダ全体のバランスが顎にも影響しているということを覚えておいてください。

顎まわりのセルフマッサージで意識したい3つの部位

自宅でできるケアの中でも、マッサージは手軽に取り組めるという点で人気があります。ただし、どこをどうほぐせばよいのかを知っておくことが大切です。代表的な3つの部位を順番に確認していきましょう。

咬筋(こうきん)をほぐす

食いしばりや歯ぎしりの習慣がある方は、咬筋という頬の筋肉が慢性的にこり固まっている可能性があります。咬筋は奥歯を噛みしめたときにグッと膨らむ頬の部分です。親指以外の4本の指を使い、頬骨の下あたりに当てて、円を描くようにゆっくりとほぐしましょう。強く押しすぎると逆効果になるため、「気持ちいい」と感じる程度の力加減が適切です。

側頭筋(そくとうきん)をほぐす

こめかみのあたりに手を当てて、奥歯を噛みしめると動く筋肉が側頭筋です。咬筋と同様に、食いしばりや緊張時に過度な負担がかかります。こめかみ全体を手のひらで覆うようにして、ゆっくりと円を描きながらほぐしてください。頭痛が合わさって出ている方にも効果を感じやすい部位です。

顎二腹筋・舌骨筋群(あご下の筋肉)もチェック

意外と見落とされがちなのが、顎の下側の筋肉群です。口を大きく開けたときに突っ張る感覚がある方は、このあたりが硬くなっているかもしれません。人差し指と中指を揃えて、顎の骨の内側(下あご裏側)に沿って軽く押さえながら、ゆっくりと撫でるように動かします。リンパが流れるルートでもあるので、優しく行うことがポイントです。

セルフマッサージをするときの大切なルール

ケアをするにあたって、「気持ちいい」と感じる力加減を絶対に超えないことが最優先のルールです。筋肉は強く押せばほぐれるわけではなく、痛みを感じるほどの刺激を与えると防御反応でさらに硬くなってしまいます。

施術前に温かいタオルや蒸しタオルで顎まわりをあたためると、筋肉がほぐれやすくなります。反対に、急性期(炎症が強く出ている時期)は温めずに冷やすほうが適切なケースもあるため、痛みが強い時期は無理にマッサージをしないという判断も重要です。

また、1回あたりの時間は1部位につき1〜2分程度、全体でも5分以内を目安にしてください。やりすぎは組織への刺激過多となり、かえって症状を長引かせることがあります。

やってはいけないNG行動

セルフケアと一口に言っても、やり方を間違えると症状を悪化させるリスクがあります。次にお伝えすることは、ぜひ頭に入れておいてください。

顎をグリグリと強く押したり、関節を「矯正しよう」として無理に動かすことは絶対に避けてください。関節内の構造が繊細なため、不用意な操作が関節円板のずれを悪化させることがあります。また、痛みが出ているときに大きく口を開けるストレッチを力任せに行うのも厳禁です。

食事のときに硬いものを無理して噛むのも禁物です。セルフケアと並行して、日常の食事内容を柔らかめのものに切り替えることも立派なケアのひとつです。

セルフケアで改善しない場合のサインを見逃さないで

自宅でのケアはあくまでも補助的なものです。以下のような状態が続く、もしくは強くなっているようであれば、専門家に診てもらうことを強くおすすめします。

  • 口がほとんど開かない(指2本以下しか入らない)状態が続いている
  • 顎の痛みが耳や頭、首まで広がってきている
  • 食事が普通にできないほど噛むと痛い
  • セルフケアを2〜3週間続けても変化がない
  • 朝起きると毎日顎がひどくこわばっている

これらは、筋肉のこりだけが原因ではなく、関節や神経系に関わる問題が背景にある可能性があります。自己判断だけで長期間放置するのは得策ではありません。

顎関節症と姿勢の関係を知っておいてほしい

カイロプラクティックの視点からお伝えすると、顎関節症と姿勢の問題は切っても切り離せない関係にあります。頭が前に出た姿勢(いわゆるストレートネックや猫背)は、下顎を後方に引き込む力が働くため、顎関節への負担が増大します。

顎だけを診るのではなく、首・肩・胸椎・骨盤まで含めたカラダ全体のバランスを整えることが、顎関節症の根本的な改善につながります。デスクワーク中の姿勢や、枕の高さ、寝るときの姿勢なども、症状の改善・悪化に直接影響します。

では、姿勢の土台はどこかというと、実は足元なんです。これ、意外に思う方が多いのですが、とても大切なことなのでしっかりお伝えさせてください。

実は足元が顎に影響している、という話

カラダは頭のてっぺんから足の裏まで、すべてがつながっています。重力に対してカラダをまっすぐ保つためのバランスは、足裏の接地状態から始まります。土台が傾けば、その上に積み重なる骨盤・背骨・肩・頸椎・頭蓋骨まですべてが連鎖してゆがんでいきます。

たとえば、足のアーチが崩れていたり、左右の足の荷重バランスが乱れていると、骨盤が傾き、背骨がねじれ、頸椎のカーブが失われます。その結果として、顎の関節にかかる負荷が左右均等でなくなり、顎関節症を引き起こすひとつの要因になることがあります。

実際に当院でも、顎の症状を訴えてご来院された方の足裏を確認すると、土踏まずのアーチ低下やかかとの傾きが見られることが少なくありません。そういった方には、顎まわりのアプローチだけでなく、足元のアライメントを整えることで症状が改善に向かうケースをたくさん経験してきました。

足元からアプローチするとはどういうことか

足裏の接地面積や重心位置を整えることで、下半身から上半身へと連鎖するゆがみのパターンを修正することができます。具体的には、骨盤の左右バランスを整えて脊柱の弯曲を適正に保ち、頸椎の動きをスムーズにする。そうすることで、顎関節にかかる余分な負担を減らしていくというアプローチです。

カスタムインソール(オーダーメイドインソール)は、その人の足の形や重心の癖に合わせて作られるため、足元からカラダのアライメントを整えるツールとして非常に有効です。「顎が痛いのに、なぜインソール?」と思われるかもしれませんが、カラダをひとつのつながりとして見たとき、足元から整えることが根本的なアプローチになることも多いのです。

当院が顎関節症に対して行うこと

当院では、顎の症状に対して顎まわりだけを診るのではなく、全身の関節・筋肉の連動性を確認したうえで施術計画を立てています。問診と検査をしっかり行い、首・肩・骨盤・足元まで含めてカラダ全体のバランスを評価することを大切にしています。

必要に応じてカスタムインソールの作成もご提案しており、足元から姿勢を整えることで顎関節への負担を継続的に軽減するサポートを行っています。セルフマッサージでは届かない部分に対して、専門家としてしっかりアプローチしていきます。

顎の痛みや違和感は、「たいしたことないかな」と思ってそのままにしてしまいがちですが、早めにケアするほど回復も早くなります。顎のことだけでなく、カラダ全体のバランスについて気になることがあれば、一人で抱え込まずにいつでも気軽に相談してください。一緒に考えていきましょう。


院長:長田

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