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テニスと足底筋膜炎|休まず治す方法

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テニスをしていて、コートを踏み込んだ瞬間に足の裏に鋭い痛みを感じたことはありませんか。

「少し休めば治るだろう」と思ってそのままにしていたら、朝起きた時の一歩目が悲鳴をあげるほど痛くなってしまった、という経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

それ、足底筋膜炎かもしれません。テニスをしている方にはとても多い症状で、放っておくと本当に厄介なんです。

今回は、テニスプレーヤーに多い足裏の痛みについて、原因から対処法、そして再発を防ぐための考え方まで、じっくりお話ししていきます。

院長:長田

テニスは足をよく使うスポーツです。コートを激しく動き回り、踏み込みや方向転換を繰り返すことで、足裏には日常では考えられないほどの負荷がかかります。ただ、ひとつ知っておいてほしいことがあって、足底筋膜炎は足裏で起きてはいますが、実は下半身全体のアライメント(骨格のバランス)の乱れが根本の原因になっていることがほとんどです。足だけを見ていても根っこは解決しない。だからこそ、全身からアプローチすることが大切なんですね。まずは読み進めてみてください

目次

なぜテニスで足裏が痛くなるのか

足裏の痛みはある日突然やってくるように感じますが、実はその前から少しずつ積み重なったダメージが原因であることがほとんどです。テニスという競技の特性と、カラダ全体の連動性を理解しておくことが、根本的な解決への第一歩になります。

テニスが足底筋膜に与える負担

テニスはランニングと違い、前後左右への素早い方向転換やストップ動作が非常に多いスポーツです。サービスラインまで猛ダッシュしてから急に止まる、ネットに向かって踏み込む、サーブ時に片足に全体重をかける、といった動作が試合中に何百回と繰り返されます。

この踏み込みや着地のたびに、足の裏にある「足底筋膜」という薄いけれど強靭な組織に引っ張りの力がかかります。少しの力なら問題ありませんが、これが何度も積み重なることで、かかとの付け根付近に微細な損傷が生じ、炎症が起きてしまうのです。

硬いコートサーフェスも影響している

アウトドアのハードコートやインドアのカーペットコートは、クッション性が低い面が多く、着地のたびに衝撃が逃げにくい環境です。

やわらかい芝や土のコートと違い、硬い床面は衝撃をそのまま足裏に返してきます。そのため同じ練習量でも、ハードコートでプレーしている方のほうが足底への負荷は格段に大きくなります。コートの種類も見落とせない要因のひとつです。

こんな症状が出ていたら要注意

足底筋膜炎の症状には特徴的なパターンがあります。すべて当てはまる必要はありませんが、いくつか思い当たるものがあれば早めに対処することをおすすめします。放置するほど回復に時間がかかってしまうからです。

代表的な痛みのパターン

もっとも特徴的なのは、朝起きて最初の一歩を踏み出した瞬間のかかとの鋭い痛みです。これは寝ている間に縮んでいた足底筋膜が、急に引っ張られることで起こります。歩き続けると徐々に和らいでくるのも、この症状の特徴です。

他にも、練習を始めてしばらくは痛みがあるけれど温まると楽になる、長いラリーの後半から痛みが強くなる、練習後に靴を脱いだら足裏がズキズキする、といったパターンも非常によく見られます。

かかとの付け根を押すと痛い場合は特に注意

「テニスといえばテニス肘」というイメージが強いためか、足裏の痛みを見過ごしてしまう方も少なくありません。

しかし実際には、テニスによる足底の炎症はテニス肘と同じくらい、あるいはそれ以上に多いケースです。足裏のかかと周辺を親指で押してみて、鋭い痛みが出るようであれば、それは見逃せないサインです。症状が出始めた時期が早ければ早いほど、回復も早くなります。

足底筋膜炎の本当の原因は足だけにあるのではない

ここが非常に大切なポイントです。足底筋膜炎は「足裏の炎症」という見た目の症状から、足だけを治療しようとするアプローチになりがちです。しかし私がこれまで多くの方を診てきた経験からいうと、足裏の炎症はあくまで「結果」であって、「原因」は下半身全体のアライメント(骨格の並び・連動性)の乱れにあることがほとんどです。

股関節・膝・足首の連動が乱れると足底に負担が集中する

人間のカラダは、股関節・膝・足首・足の各関節が連動して動くように設計されています。どこかひとつの動きが乱れると、その上下の関節が補おうとして無理な動きをします。

たとえばテニスで多い「過回内(かかとが内側に倒れるような着地)」という動作は、足底筋膜を外側から引っ張る力を生じさせ、炎症の引き金になります。しかしこの過回内は足首だけの問題ではなく、股関節の内旋や骨盤の傾きが足首・足部に連動して影響している場合がほとんどです。

骨盤の歪みが足底に痛みを生むメカニズム

骨盤が左右どちらかに傾いていたり、前後に歪んでいると、脚の長さのバランスが崩れ、片足に体重が偏った状態で歩いたり走ったりすることになります。

テニスは特に利き足側への踏み込みが多いため、骨盤の歪みがあると利き足側の足底に慢性的な過負荷がかかり続けます。これが積み重なると、ある日突然「足裏が痛い」という形で症状として現れるのです。足裏だけをほぐしていても再発を繰り返すのは、この根本原因が放置されているためです。

下半身のアライメントを整えることが根本解決への道

当院では、足裏の痛みを訴える方に対して、足だけでなく足首・膝・股関節・骨盤・脊柱全体の動きを細かく検査します。カラダのどこに負担が集中しているかを明確にしたうえで、足底への余分な負荷を取り除くための施術を行います。

足底筋膜炎は「足の問題」ではなく「全身の問題が足に出ている状態」です。だからこそ、足だけでなくカラダ全体からアプローチすることで、再発しない根本的な改善が実現できるのです。

テニスを休まないといけないのか

テニスプレーヤーにとって、「休んでください」という言葉ほど辛いものはないかもしれません。大会が近い、スクールが楽しい、仲間との試合を楽しみにしている。そういった気持ちは、私もよくわかります。では、テニスを続けながら改善することは本当にできるのでしょうか。

「休む」か「続ける」かは症状の程度による

一律に「休んでください」とは言いません。症状が軽度であれば、足への負担を減らしながらプレーを継続することは十分に可能です。ただし「痛みを無視して同じ練習量をこなす」ことと「適切にケアしながら続ける」のとでは、結果がまったく違ってきます。

大事なのは、足底にかかる余分な負担を取り除きながら動くことです。そのためには、足だけを見るのではなく、全身の動きのバランスを整えることが必要になってきます。

痛み止めだけで乗り切ろうとするのは危険

「試合前だから痛み止めを飲んで何とか乗り切ろう」という選択をされる方がいますが、これは一時的な方法としては理解できても、長期的には状況を悪化させるリスクがあります。

痛み止めは感覚を鈍らせるだけで、炎症の根本を解決しているわけではないからです。痛みを感じにくい状態で無理をすると、損傷がどんどん深くなり、最終的にはより長期の離脱を余儀なくされることもあります。

自分でできるセルフケアの考え方

セルフケアは「やればやるほどいい」ものでも、「何でもやっていい」ものでもありません。正しい方向性のケアを、適切な強さで行うことが大切です。ここでは、私が患者さんにお伝えしている基本的な考え方をご紹介します。

ふくらはぎのストレッチが最初の一歩

足底筋膜はアキレス腱を通じてふくらはぎの筋肉と連結しています。ふくらはぎが硬くなると、歩くたびに足底筋膜が引っ張られる力が強くなり、炎症が起きやすくなります。

テニスはふくらはぎを激しく使うスポーツでもあるため、練習後のケアが不十分だとこの筋肉が慢性的に硬い状態になりやすいのです。ふくらはぎを壁に押しつけるようにして伸ばすストレッチを、練習後に左右それぞれ30秒ずつ行うだけで、翌日の足底への負担がかなり変わります。

足底のストレッチは「やさしく」が原則

「足底筋膜炎にはストレッチ」という情報がよく出回っていますが、炎症が強い急性期に強くストレッチをすると、逆に損傷を悪化させることがあります。

足指を反らせて足裏を伸ばすストレッチは、痛みの軽いときや朝起きる前・練習前後に、ゆっくり気持ちよい範囲で行うのが原則です。「引きちぎるような強さ」は厳禁で、じんわり伸びている感覚を大事にしてください。

テーピングはあくまでも補助的なもの

テーピングで足底のアーチを持ち上げることで、足底筋膜への負担を一時的に減らすことができます。試合前に自分でテーピングを貼っている方もいますが、貼り方によっては効果がないどころか、逆に締め付けて血流を悪化させることもあります。

テーピングはあくまでも試合中の応急的な補助であり、根本的な治療にはなりません。テーピングに頼りすぎると、足本来の感覚を頼りにするのが難しくなってしまうケースもあります。

整形外科の治療で改善しない場合

整形外科を受診して「足底筋膜炎です」と診断され、湿布や痛み止めを処方されたけれど一向に良くならない、というお話をよく伺います。これは決して整形外科が悪いわけではなく、アプローチの方向が合っていないことが原因であるケースが多いです。

「症状」を抑えるだけでは再発を繰り返す

病院の治療は、炎症を鎮める・痛みを緩和するという「症状へのアプローチ」が中心です。これはとても大切なことですが、なぜその炎症が起きたのかという「原因へのアプローチ」は、なかなかカバーしきれないのが現実です。

消炎剤やステロイド注射で痛みが引いても、原因となっている下半身のアライメントの乱れや動きのクセが解消されていなければ、再発するのは時間の問題です。

全身を診るアプローチで根本から変える

当院では、足裏の痛みを訴える方に対して、足だけでなく足首・膝・股関節・骨盤・脊柱全体の動きを細かく検査します。姿勢分析のソフトウェアを使った数値化も行い、カラダのどこに負担が集中しているかを明確にしていきます。

テニスプレーヤーであれば、普段のフットワークや踏み込みの特性も踏まえたうえで施術の方針を立てます。「テニスを休みたくない」という方の気持ちに寄り添いながら、できるだけ運動を継続しつつ回復できる道筋を一緒に考えていきます。

オーダーメイドインソールが果たす役割

私はSIDAS社(フランス)での技術研修を経て、カスタムインソールの作成を20年以上行ってきました。足底筋膜炎の改善において、インソールは単なる「痛みを和らげるクッション」ではなく、下半身のアライメントを補正し、足底への余分な負荷を根本から減らすための重要なツールです。

既製品と何が違うのか

市販のインソールは、大多数の人の足に「そこそこ合う」よう設計されています。一方、オーダーメイドインソールはあなたの足の形状・アーチの高さ・重心の位置・動きのクセを測定したうえで、あなた専用に作るものです。

特に過回内や偏平足の傾向がある方には、足部の崩れを補正するパーツを組み込むことで、テニス中の踏み込みや着地時に足底筋膜にかかる余分な引っ張りを減らすことができます。骨盤のバランスや下半身全体の状態を確認したうえでインソールを設計することで、より高い効果が得られます。

シューズ選びと正しい履き方も一緒に整える

インソールを入れただけでは、最大の効果は得られません。シューズのサイズや形が足に合っていなければ、インソールの性能が十分に発揮されないからです。

ひもの締め方ひとつで、着地時の足の動きはかなり変わります。「ひもを結べばOK」と思っている方がほとんどですが、足の甲の部分の締め具合や順番にも、きちんとしたポイントがあるんです。こうした細かいことが積み重なって、足裏への負担は大きく変わってきます。

テニスを長く楽しむために大切なこと

「痛みが消えた=完治」ではありません。痛みがなくなったからといってすぐに元通りの練習量に戻すと、多くの場合、数週間から数か月後に同じ症状が再発します。足底筋膜炎は「治った」ではなく「再発しない状態を作る」ことがゴールです。

練習後のケアルーティンを習慣にする

ふくらはぎと足底のストレッチを練習後に5〜10分行うだけで、翌日の疲労の残り方が変わります。これは正直、地味なことですが長年テニスを続けている方ほど「当たり前のルーティン」にしています。

コートから帰ったらシューズを脱いで足をほぐす、入浴後に足指の間を広げる、こうした小さなことが積み重なって足底の健康は守られます。

定期的なカラダのメンテナンスを

テニスを週2〜3回楽しんでいる方は、カラダもそれなりのダメージを受け続けています。痛みが出てから駆け込むのではなく、痛みが出る前に整えておくという考え方が、長くスポーツを楽しむための鉄則です。

月に1回程度のカイロプラクティックのメンテナンスで、下半身のアライメントを整え続けることが、テニスを何十年も楽しめるカラダ作りにつながります。

足裏の痛みの本当の原因は足の中だけにあるのではなく、下半身全体のバランスの乱れが足底という場所に症状として現れているケースがほとんどです。だからこそ、足だけを見るのではなくカラダ全体からアプローチすることが大切で、それが再発しない根本的な改善への近道だと私は確信しています。「どうせまた再発する」と諦めてしまう必要はまったくありません。一人で抱え込まず、まずは気軽にご相談ください。あなたのカラダのことを、一緒に考えます。


院長:長田

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