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コブ角28度と言われたら?側弯症の治療目安を整理

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学校の検診から帰ってきたお子さんの診断書を見て、「コブ角」という言葉に戸惑っていませんか?

「コブ角が28度です」と医師に告げられたけれど、その数字が何を意味するのかよくわからないまま帰宅した、というご家族はとても多いです。

この記事では、思春期突発性側弯症の診断でよく使われる「コブ角(Cobb角)」について、わかりやすくお伝えしていきます。

お子さんのことが心配で不安な気持ちを、少しでも和らげるきっかけになれば嬉しいです。

院長:長田

ジュニアアスリートのお子さんを診ていると、学校検診後に「どういう意味か教えてほしい」とご両親から相談を受けることが少なくありません。数値だけが一人歩きして必要以上に怖がったり、逆に軽く見すぎてしまうケースもあるので、ぜひ正しく理解しておいてほしいと思います

目次

「コブ角」って何を測っているの?

コブ角とは、背骨がどれくらい横に曲がっているかを数値で表すための、世界共通の測定方法です。レントゲン写真を使って、弯曲の一番上と一番下の椎体(背骨のひとつひとつ)に線を引き、その交わる角度を計測します。

この方法はアメリカの整形外科医、ジョン・ロバート・コブ博士が考案したもので、そこから「コブ角」「Cobb角」という名前が広まりました。日本でも国際基準として整形外科で広く使われており、診断書にそのまま記載されることが多い指標です。

コブ角が10度以上の場合に「側弯症」と診断され、数値が大きいほど弯曲の程度が強いことを意味します。

ただし、数値だけで一概に「大丈夫・大丈夫じゃない」とは言えません。お子さんの成長段階や弯曲のタイプ、進行スピードなどを総合的に見ていく必要があります。

コブ角の数値と治療の目安

整形外科では、コブ角の数値をもとに大まかな治療方針が決まります。現在の日本で一般的に用いられている目安を、以下の表にまとめました。

コブ角の目安対応の基本方針
10〜24度経過観察(定期的なレントゲン検査)
25〜40度装具療法(コルセット)の検討
40〜50度以上手術療法(脊椎固定術)の検討

「25度と言われたけどどうしよう」と心配されるご家族も多いです。ただ大切なのは、今の数値がゴールではなく、これからどう変化するかを定期的に追っていくことです。

特に成長期のお子さんは、骨が急速に伸びるタイミングで弯曲が進みやすいとされています。だからこそ、「今は25度だから大丈夫」で終わらず、定期的に経過を見ていくことが重要になります。

進行しやすいのはどんな時期?

思春期突発性側弯症は、身長の伸びが急激な時期(成長スパート期)に進行しやすいという特徴があります。女の子では10〜12歳ごろ、男の子では12〜14歳ごろがそれにあたります。

この時期に発見された場合は、より頻繁な経過観察が必要になることがあります。逆に成長が落ち着いてきた時期であれば、同じコブ角でも進行リスクが下がることもあります。担当の医師とよく相談しながら、お子さんの成長段階に合わせた対応を選んでいきましょう。

思春期突発性側弯症ってそもそも何?

側弯症には先天性のものや、神経・筋肉の病気によるものなど様々な種類があります。その中でも「思春期突発性側弯症(AIS)」は、明らかな原因が見当たらない状態で思春期に発症するタイプです。

側弯症全体の中でも最も多くを占めていて、発症する割合は女性が圧倒的に高く、男女比でおよそ1対7〜9と言われています。また、女性のほうが弯曲が進行しやすいとされており、早期発見・早期対応が特に重要です。

学校検診で「要受診」と言われたら

学校の側弯症検診は、前屈みになった状態で背骨の左右の高さに違いがないかを確認するものです。この検診はあくまでスクリーニング(ふるい分け)が目的なので、「要受診」と言われたからといって、必ずしも治療が必要なわけではありません。

ただ、「要受診」の通知を受けたまま放置してしまうのは避けてほしいです。整形外科でレントゲンを撮り、実際のコブ角を確認することが出発点になります。「大したことないだろう」と思って受診を先延ばしにしているうちに、気づいたら弯曲が進んでいた、というケースもあるからです。

背骨だけを見ていては足りない理由

側弯症というと「背骨の問題」として捉えられがちですが、私が施術を通じて実感しているのは、背骨を支える下半身のアライメント(骨格の並び)の乱れが、側弯の悪化に深く関わっているケースが非常に多いということです。

たとえば、骨盤が左右どちらかに傾いていたり、足部のアーチが崩れてかかとが外側に倒れる「過回内」の状態があると、その影響はそのまま膝・股関節・骨盤を通じて脊椎へと伝わっていきます。土台が傾いているのに、上に乗っている背骨だけを矯正しようとしても、根本的な改善にはつながりにくいのです。

足元から側弯症にアプローチする考え方

私が側弯症のお子さんを診るとき、背骨だけでなく必ず足元から全身のバランスを確認するようにしています。足のアーチの状態、かかとの傾き、重心の偏り、左右の脚の長さの差——これらが積み重なって、背骨への負荷を生み出していることは決して珍しくありません。

そのため、カイロプラクティックによる脊椎・骨盤の調整と合わせて、オーダーメイドインソールを使った足元からのアプローチを行っています。インソールで足部のアーチを適切にサポートすることで、骨盤の水平が整い、その上に乗る脊椎への偏った負荷が軽減されます。「背骨の問題なのに足のインソール?」と思われることもありますが、カラダはすべてつながっています。足元を整えることが、結果として姿勢全体の改善につながっていくのです。

靴選びも重要なケアのひとつ

足元のアプローチという意味では、日常的に履く靴の選び方も見逃せないポイントです。サイズが合っていない靴や、底が薄くクッション性のない靴を毎日履いていると、足部への負担が増し、それが積み重なって全身のバランスに影響していきます。

成長期のお子さんは足のサイズが変わりやすいため、定期的に足のサイズを確認することもおすすめしています。靴のかかと部分がしっかりしているか、つま先に1センチ程度の余裕があるかなど、基本的なフィッティングを意識するだけでも変わってきます。

コブ角の数値が出た後、何をすればいい?

「コブ角○○度と言われたけど、装具以外に何かできることはないの?」というご相談をよく受けます。これは、ご家族として当然の疑問だと思います。

整形外科での経過観察・装具療法という医療的な管理と並行して、姿勢の癖や身体の使い方を整えていくアプローチが、長期的なサポートとして有効と考えています。先ほどお伝えした足元からのアプローチも、そのひとつです。

体操(シュロス法)という選択肢

装具療法の補助として注目されているのが「シュロス法」という側弯症専用の体操です。ドイツで開発された方法で、弯曲のタイプに合わせた特定の呼吸法と姿勢矯正エクササイズを組み合わせたものです。コブ角の改善や進行予防への効果について研究が進んでおり、装具との併用で効果が高まるとされています。

日本国内でもこのアプローチを導入しているリハビリ施設や施術院が増えてきました。担当医に相談しながら、身近な施設を探してみるのも一つの選択肢です。

スポーツと側弯症は両立できる?

「スポーツを続けていいのか」という相談も多いです。基本的には、担当医の指示のもとで運動を制限する必要はないことがほとんどです。むしろ体幹筋をバランスよく鍛えることが、側弯の進行予防に役立つという考え方もあります。

ただし、コブ角が大きい場合や進行中の場合は、医師に確認したうえでスポーツの種類や強度を調整することが大切です。どんな運動がどのくらいならいいのかを具体的に確認しておくと安心です。

数値だけで判断しないことが大事

「コブ角25度」という言葉だけが頭に残ってしまい、インターネットで検索して不安が膨らんでしまう、というご家族をたくさん見てきました。気持ちは本当によくわかります。

ただ、数値はあくまで現状を把握するための「ものさし」のひとつです。今後の見通しは、お子さんの成長段階・弯曲のタイプ・進行スピード・生活習慣など、さまざまな要素によって変わってきます。

まずは担当の整形外科の先生としっかりコミュニケーションを取り、疑問に思ったことはその場で質問することを遠慮しないでください。理解が深まるほど対処の選択肢も広がります。

私自身は、カイロプラクティックとオーダーメイドインソールを組み合わせて、足元から全身を整えるアプローチで側弯症のお子さんをサポートしています。医療的な管理と日常的なボディケアはどちらかひとつではなく、セットで考えることが大切だと思っています。

背骨だけを見るのではなく、それを支える土台である足元・骨盤・下半身のアライメントから整えていく——この視点が、側弯症と長く付き合っていくうえでとても重要です。一人で不安を抱え込まずに、気になることがあればいつでも気軽に相談してください。お子さんのことを一緒に考えていきましょう。


院長:長田

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