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男子でも側弯症になるの?学校健診で指摘されたときの対処法

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「うちの息子が学校の健診で背骨の異常を指摘されました」——そんな通知が届いたとき、正直どうしたらいいか分からなくなりますよね。思春期特発性側弯症というと、女の子に多いイメージがある方も多いかもしれません。

でも実は、男子にも発症します。決して珍しいケースではないんです。

今回は「なぜ男子にも起こるのか」「健診で引っかかったら次に何をすべきか」、そして「足元からのアプローチという視点」でお話しします。

院長:長田

「側弯症は女の子のもの」というイメージが先行しがちですが、男子でも発症しますし、場合によっては進行が速いこともある——さらに背骨の問題は背骨だけで起きているわけじゃない、という話をこの記事ではしっかりお伝えしたいと思います

目次

思春期特発性側弯症とは何か

思春期特発性側弯症(AIS:Adolescent Idiopathic Scoliosis)は、背骨が左右に弯曲してしまう状態で、10代前後の成長期に多く発症する脊柱の変形症です。「特発性」とは原因が特定できないという意味で、現時点では遺伝的素因や成長ホルモン、神経筋系の関与などが研究されていますが、これというはっきりした原因はまだ解明されていません。発症率は全体の約2〜3%とも言われており、成長とともに変形が進みやすいため、早期発見がとても重要です。

背骨が曲がるってどういうこと?

背骨は正面から見たとき、本来まっすぐ一直線に並んでいます。それが側弯症になると、S字型やC字型に横へ曲がってしまいます。さらに背骨には回旋(ねじれ)も伴うため、肩の高さが左右で違ったり、肋骨の一部が背中側に飛び出して見えたりすることがあります。これが学校健診の前屈テスト(アダムス前屈テスト)で発見されるサインのひとつです。

なぜ「思春期」に多いのか

成長期は骨が急速に伸びる時期です。その成長スピードに筋肉や神経系のバランスが追いつかないと、脊柱に不均等な力がかかりやすくなります。特に身長が急激に伸びる時期——女子なら小学校高学年〜中学1年、男子なら中学1〜2年頃が最もリスクの高いタイミングといわれています。

男子の発症はどのくらいあるのか

よく「側弯症は女子に多い病気」と言われますが、これは半分本当で半分誤解です。確かに女子の発症率のほうが高く、女子と男子の比率はおよそ7対1とも言われています。ただ、比率が低いというだけで、男子にも一定数発症しますし、男子の場合は発見が遅れやすい傾向があります。「自分は関係ない」と思い込んで健診の結果を放置してしまうケースも少なくないため、注意が必要です。

男子特有の注意点

男子は女子に比べて側弯の進行が速いケースがあると報告されています。女子に多いとされているため情報が少なく、「大丈夫だろう」と後回しにされがちですが、男子でコブ角(弯曲の角度)が大きい場合は早急に専門医への受診が必要です。また、成長が止まるタイミングも女子より遅いため、進行しうる期間が長くなるという特徴もあります。

男子の発症時期の目安

男子の場合は声変わりや身長の急成長期(おおむね中学1〜3年)と重なることが多いです。この時期はスポーツや部活動を活発にやっている年代でもあり、「疲れているだけ」「筋肉痛だろう」と身体のサインを見過ごしやすい年頃でもあります。肩の非対称、カバンをいつも同じ側にかける癖、背中の張り感などが気になった場合は早めに確認してみてください。

学校健診で指摘されたらどう動く?

学校の健康診断で「脊柱側弯の疑い・要精密検査」という通知が来たとき、多くの保護者が「どの科に行けばいいのか」「本当に病院が必要なのか」と戸惑います。ここでは実際に取るべき行動の流れを整理してお伝えします。

まず整形外科でレントゲン検査を

側弯症の診断にはレントゲン撮影によるコブ角の測定が必要です。コブ角とは背骨の弯曲の角度を数値化したもので、この角度によって経過観察・装具療法・手術のいずれが適切かが決まります。学校健診はあくまでスクリーニング(ふるいわけ)ですから、通知を受け取ったら小児整形外科または脊椎専門の整形外科を受診してください。

コブ角の目安と対応方針

コブ角によって対応が変わるため、下記の表を参考にしてみてください。

コブ角の目安一般的な対応方針
10〜20度未満定期的な経過観察(3〜6ヶ月ごと)
20〜45度未満装具療法の検討(成長期に適用されることが多い)
45度以上外科的治療(手術)の検討

もちろんこれはあくまで一般的な目安です。成長の余地がどのくらい残っているか、弯曲の部位や形状によっても判断は変わりますので、必ず専門医の診断を受けてください。

自宅でできる簡単なチェック方法

病院を受診する前に、まず自宅で確認できることもあります。完全な診断にはなりませんが、「受診すべきか迷っている」という方の参考になれば幸いです。

前屈テスト(アダムス前屈テスト)

足をそろえてまっすぐ立ち、ゆっくりと前屈させてみてください。後ろから見たとき、背中の左右の高さに差がある場合(肋骨の隆起がある場合)は側弯症の可能性があります。学校健診でもこの動作で確認が行われています。

鏡での立位確認ポイント

腰に手を当てて正面の鏡に映し、以下の点を確認してみましょう。肩の高さが左右で違わないか、腰のくびれの深さが左右で異なっていないか、肩甲骨の高さや出っ張り方に差がないか、頭が体の中心線からずれていないか——これらの非対称が気になるようであれば、一度専門機関での確認をおすすめします。

側弯症は「背骨だけの問題」じゃない

ここからが、当院でとても大切にしている視点です。側弯症というと「背骨が曲がっている」というイメージが先行しますが、背骨はそれ単体で曲がっているわけではありません。背骨を支えているのは、骨盤であり股関節であり、さらにその土台となる足元のアライメント(骨格の配列)です。

下半身のアライメント不良が影響している

土台となる足元や骨盤のゆがみが、上にある背骨への負荷を生み出していることが非常に多いのです。たとえば、左右の足の荷重バランスが大きくずれていると、骨盤が傾き、その歪みが脊柱に伝わっていきます。扁平足や回内足(足首が内側に倒れる状態)があると、膝・股関節・骨盤・腰椎というチェーンを通じて、背骨全体に影響が出やすくなります。「なぜ背骨が曲がっているのか」を考えるとき、足元を無視することはできません。

成長期の子どもほど足元の影響を受けやすい

成長期の骨はやわらかく、繰り返しかかる力に対して形が変わりやすい特性があります。毎日の立ち方・歩き方・靴の合い方が、何年もかけて脊柱のアライメントに影響を与え続けます。男子は特にスポーツでの活動量が多い年代ですから、足元からかかる負荷の積み重ねが体全体のバランスに影響しやすいといえます。

足元からのアプローチとカスタムインソール

当院では、側弯症そのもの(コブ角の改善)を目的とした治療は行っていません。これは正直にお伝えしなければならない部分です。ただし、足元のアライメントを整えることで背骨にかかる不均等な負荷を軽減すること、そして姿勢の左右差や筋肉の緊張を和らげることに対しては、当院ならではのアプローチができます。

オーダーメイドインソールで重心を整える

私はフランスのSIDAS社にて技術研修を受け、オーダーメイドインソールの作成に20年以上従事してきました。プロスポーツ選手からジュニアアスリート、日常的な歩行改善まで幅広く対応しています。足の形・アーチの高さ・荷重のかかり方を個別に計測し、その人に合ったインソールをオーダーメイドで作成することで、立ち方・歩き方・重心の偏りを整えていきます。側弯症を根本から矯正するものではありませんが、足元から全身のバランスを整え、背骨への負担を少しでも減らすことを目指しています。

カイロプラクティックとの組み合わせ

骨盤・股関節の可動域や体幹の使い方を確認しながら、側弯症がある状態でも安全に身体を動かせるようにサポートすることが当院の得意とするところです。装具療法中のお子さんへのケアのご相談もお受けしており、「装具をしながらでも身体のケアができるか知りたい」という方もお気軽にお問い合わせください。

思春期特発性側弯症が男子に起こったとき、「なぜ?」「どうすれば?」という疑問と不安が重なって、情報を探し続けてしまう気持ちはよく分かります。背骨の問題は背骨だけで考えない——足元という土台から見直すことで、見えてくることがあります。経過観察で十分な場合も多いですし、一人で判断しようとせずに、ぜひ気軽に相談してください。当院でできることとできないことを正直にお伝えしたうえで、お子さんの状態に合わせた最善のサポートを一緒に考えていきます。


院長:長田

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