
院長:長田お気軽にご相談ください!

院長:長田お気軽にご相談ください!
お子さんが学校検診などで側弯症を指摘され、整形外科を受診した結果、「装具を使いましょう」と言われることがあります。


そこで気になるのが、「側弯症の装具はいくらくらいするの?」「健康保険は使えるの?」という費用の問題ではないでしょうか。
治療用装具は、いったん費用を支払ったあとに健康保険へ療養費を申請する仕組みが一般的です。また、お子さんの場合は自治体の医療費助成を利用できることもあります。
この記事では、思春期特発性側弯症で装具療法を勧められたご家族に向けて、装具・コルセットの費用や健康保険の仕組み、申請するときに確認しておきたいことをわかりやすくお伝えします。


装具の費用を見ると「こんなにかかるの?」と驚くかもしれません。ただし、医師の指示による治療用装具は健康保険の療養費の対象となる場合があります。まずは「最終的にいくら負担するのか」を確認することが大切です。
側弯症に使用する装具は、体の状態に合わせて製作するため、装具の種類や製作方法などによって費用が異なります。
そのため、「側弯症の装具は必ず○万円」と一律にいうことはできません。医療機関から装具療法を勧められた場合には、製作前に義肢装具士や医療機関へ「製作費はいくらか」「健康保険の療養費の対象になるか」を確認しておくと安心です。
また、治療用装具では、受け取り時にいったん費用を支払い、その後に加入している健康保険へ療養費を申請するケースがあります。
医師が治療上必要と判断し、その指示に基づいて製作・装着したコルセットなどの治療用装具は、健康保険の「療養費」の支給対象となる場合があります。
ここで注意したいのが、支払った金額の一定割合が、そのまま必ず戻ってくるとは限らないということです。
健康保険では、定められた基準に基づいて算定した額と実際に支払った額などをもとに支給額が決められます。装具の費用が基準額を上回っている場合、その差額が自己負担となることがあります。
実際の支給額や必要書類は加入している健康保険によって確認が必要です。協会けんぽ、健康保険組合、国民健康保険など、ご自身が加入している保険者へ確認してください。
細かな手続きは加入している健康保険によって異なりますが、治療用装具ではおおむね次のような流れになります。
必要書類や手続き方法は保険者によって異なる場合がありますので、装具を作ることが決まった段階で確認しておくとスムーズです。
たとえば協会けんぽで治療用装具の療養費を申請する場合には、療養費支給申請書のほか、主に次のような書類が必要になります。
加入している健康保険によって必要書類が異なることがありますので、領収書や医療機関・義肢装具士から渡された書類は捨てずに保管しておきましょう。
横浜市にお住まいのお子さんの場合は、健康保険の療養費に加えて小児医療費助成を利用できる場合があります。
横浜市では2026年6月から、小児医療費助成の対象年齢が18歳に達する日以後の最初の3月31日までに拡大されています。
医師の指示によって作ったコルセットなどの治療用装具についても対象となる場合があります。
この場合は、まず加入している健康保険へ療養費を申請し、療養費の支給決定通知書を受け取ってから横浜市へ小児医療費助成を申請します。
保険診療の対象となった自己負担分について、横浜市の助成を受けられる可能性があります。
制度や必要書類は変更されることもありますので、申請時には横浜市の小児医療費助成の最新情報を確認してください。
思春期特発性側弯症では、背骨の弯曲の程度だけでなく、年齢や骨の成熟度、今後どの程度成長するか、弯曲が進行しているかなどを考慮して治療方針が決められます。
経過観察になる場合もあれば、装具療法が検討される場合、さらに状態によっては手術について検討される場合もあります。
そのため「○度なら必ず装具」「○度なら必ず手術」と数字だけで自己判断せず、側弯症を診ている整形外科で現在の状態と今後の見通しについて説明を受けることが大切です。
ここからは、医療機関で行われる側弯症の診断や装具療法とは分けて、当院で体を見るときの考え方についてお話しします。
側弯症のお子さんを見るとき、私は背骨だけでなく、骨盤、股関節、膝、足部、立ったときの重心、体の動かし方なども確認しています。
これは「足元を整えれば側弯症が治る」「足の問題が側弯症の原因である」という意味ではありません。
実際に立ったり歩いたりするときには、足・膝・股関節・骨盤・背骨が連動して動きます。そのため、側弯症そのものとは別に、日常生活やスポーツでどこに負担がかかっているのかを知るために全身を確認しています。
私はカイロプラクティックの施術とともに、20年以上にわたって足の評価やインソール製作にも携わってきました。
足のサイズやアーチ、左右への体重のかけ方、靴の状態、歩き方などを確認すると、そのお子さんが普段どのように体を使っているのかが見えてくることがあります。
必要に応じてオーダーメイドインソールを使用することもありますが、側弯症だから一律に作るものではありません。また、インソールは側弯症そのものを治療するものではありません。
フランスのSIDAS社でカスタムインソールについて学んだ経験も生かしながら、足の状態、靴、立ち方や歩き方などを確認したうえで、必要性を判断しています。
| 確認ポイント | 確認する内容 |
|---|---|
| 装具の費用 | 製作前に医療機関・義肢装具士へ確認 |
| 健康保険 | 療養費の対象になるか加入している保険者へ確認 |
| 必要書類 | 領収書・医師の証明書などを保管 |
| 自治体の助成 | 子ども医療費助成などの対象になるか確認 |
| 今後の治療方針 | 装着期間や経過観察について主治医に確認 |
側弯症の装具を勧められ、最初に提示された金額を見ると不安になるのは自然なことだと思います。
ただし、医師の指示によって製作する治療用装具では健康保険の療養費を利用できる場合があり、お子さんの場合には自治体の医療費助成が利用できることもあります。
まずは主治医や義肢装具士、加入している健康保険に「いくら支払い、どのような申請ができるのか」を確認してみてください。
そして、医療機関で側弯症の状態を確認しながら、「日常生活で体の左右差が気になる」「スポーツをすると特定の場所に負担を感じる」「足や靴も含めて体全体を見てほしい」といった場合には、当院でも全身の状態を確認しています。
側弯症そのものの診断や治療は医療機関で行い、そのうえで日常生活やスポーツでの体の使い方について何ができるのか。一緒に考えていきましょう。

