
院長:長田お気軽にご相談ください!

院長:長田お気軽にご相談ください!
こんにちは。UPカイロプラクティック市ヶ尾整体院の長田です。
「学校の健康診断で、背骨が曲がっていると言われた」。そんな連絡を受けたとき、親御さんはどれだけ驚かれるでしょうか。しかも思春期の真っ只中、ちょうど身長がぐんぐん伸びているタイミングだと、なおさら不安になりますよね。


「身長が止まれば、もう進まないって聞いたけど……本当なの?」
そういう声を、施術の現場でもよく耳にします。今日は、思春期特発性側弯症と成長の関係について、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。


娘が2人いる私にとって「もしわが子が…」という感覚はとても身近なものです。ジュニアアスリートへの施術を通じて多くの成長期のお子さんと関わってきたからこそ、足元からカラダ全体を整えるという視点で正しい情報をお伝えしたいと思っています
これは多くの親御さんが一度は耳にする言葉です。結論から言えば、半分は正しくて、半分は少し違います。その「半分」の違いを理解しておくことが、お子さんを守るうえでとても重要になってきます。
思春期特発性側弯症は、脊柱(背骨)が横に曲がる症状で、10歳前後から始まる成長期に発症することが多く、特に女子に多く見られます。発症の原因はまだ完全には解明されていませんが、成長スパートと呼ばれる身長が急激に伸びる時期に、もっとも進行しやすいという点は医学的にも明確です。
骨というのは、成長軟骨(骨端板)という部分が活発に動いている間、どんどん伸びていきます。この時期は脊椎も同様で、骨が柔らかく変形しやすい状態にあります。
側弯があると、背骨の左右への曲がりによって一方の椎体に偏った圧力がかかり続けます。骨が柔らかい成長期には、その不均等な圧力によって弯曲がさらに進みやすくなる——これが成長期に進行しやすい主な理由のひとつです。
身長の伸びが落ち着き、骨格が成熟してくると、確かに急激な進行はしにくくなります。これが「身長が止まれば大丈夫」という認識につながっているわけです。
では、成長が終わればまったく心配いらないのでしょうか。実はそうでもありません。
コブ角(背骨の曲がりを示す角度)が大きければ大きいほど、骨格が成熟したあとも、ゆっくりと進行し続けるリスクが残ります。とくに胸椎(胸のあたり)で50度以上、腰椎(腰のあたり)で40度以上になると、成人後も年間0.5〜1度ほど進行していくとされています。
つまり「身長が止まれば必ず安心」ではなく、「成長終了時点でどのくらいの角度になっているか」が、その後の見通しを左右する大きなポイントになるわけです。
成長期のなかでも、特に注意が必要な時期があります。側弯を抱えるお子さんを持つ親御さんには、ここをぜひ知っておいていただきたいです。
女子であれば小学校高学年から中学1〜2年生にかけて、男子であれば中学1〜3年生にかけて、身長が年間5〜10cmほど一気に伸びる時期があります。この急激な成長の時期が、側弯の進行が加速しやすいタイミングです。
学校健診で指摘を受けてから「しばらく様子をみましょう」と言われることも多いですが、この成長スパートと重なっているときは、とくに定期的な経過観察が欠かせません。半年ごとのレントゲン確認を怠ると、気づかないうちにコブ角が10度以上進んでいた、というケースも珍しくないのです。
整形外科でよく使われる指標として「リッサーサイン」があります。骨盤の上部(腸骨稜)に現れる骨化の度合いを0〜5の段階で示すもので、リッサーサイン4〜5の段階に達すると、成長がほぼ終了に近づいたサインとして判断されます。
医師がこの数値を確認しながら「あとどれくらい成長が続くか」を予測し、装具治療の継続や終了を判断しています。親御さんもこの言葉を知っておくと、医師との会話がぐっとわかりやすくなりますよ。
側弯症の治療方針は、コブ角の大きさと成長段階によって大きく変わってきます。おおまかな目安を下の表にまとめました。
| コブ角の目安 | 一般的な対応 |
|---|---|
| 10〜25度程度 | 定期的な経過観察(3〜6ヶ月ごと) |
| 25〜40度程度(成長期) | 装具治療(ブレース)が検討される |
| 40〜50度以上 | 手術(脊椎固定術)が検討される |
これはあくまで目安で、個人差や進行速度によっても判断は変わります。何度以上で手術が必要というわけではなく、「今後どれだけ進みそうか」という予測も含めて、専門の医師と丁寧に相談することが大切です。
装具治療が始まると、お子さん本人は見た目の問題や体育の授業など、様々な不安を抱えます。特に思春期の女の子にとって、装具をつけることは精神的なストレスになることも少なくありません。
「クラスメイトにバレたらどうしよう」「着替えの時間が恥ずかしい」——そういう気持ちを子どもが打ち明けてくれないこともあります。だからこそ、親御さんが積極的に声をかけ、気持ちを受け止めてあげることがとても大切です。
側弯症と聞くと、どうしても背骨だけに目が向きがちです。でも僕が長年の施術を通じて感じているのは、背骨の曲がりは「結果」であって、それを引き起こしている「原因」が足元や下半身のアライメント不良にあるケースが非常に多いということです。
背骨は単独で存在しているわけではありません。骨盤の上に乗り、その骨盤は股関節・膝・足首・足裏へとつながっています。足裏の荷重バランスが崩れていたり、歩き方に左右差があったりすると、その影響は連鎖的に骨盤の傾きに現れ、脊柱のバランスにも影響を与えます。
たとえば、片方の足裏に体重が偏る歩き方が習慣になっていると、骨盤が左右どちらかへ傾きやすくなります。その傾きを補正しようとして背骨が反対方向へ曲がる——こうした代償動作が、側弯を悪化させたり進行を助長したりすることがあるのです。
私がカイロプラクティックの施術と並行して大切にしているのが、足元からのアプローチです。フランスのSIDAS社での技術研修を経て、これまでプロアスリートからスポーツ愛好家まで数多くのオーダーメイドインソールを作成してきました。
インソールは単なるクッション材ではありません。足裏の荷重分散を適切に調整し、歩行時のアライメントを正すことで、骨盤・脊柱への負担を根本から変えていくツールです。成長期のお子さんの場合、この「足元からの土台づくり」が特に重要な意味を持ちます。
骨格が形成途中の成長期にこそ、足裏からカラダ全体のバランスを整えておくことが、将来的な姿勢の安定にもつながります。側弯症のお子さんへのアプローチとして、背骨だけでなく、足元・下半身のアライメントを一緒に見直すことが、僕のところでの大きな特徴のひとつです。
「カイロプラクティックで側弯症は治りますか?」という質問もよくいただきます。正直にお答えすると、カイロプラクティックで弯曲角度そのものを大幅に矯正することはできません。これは整体・カイロプラクティックの限界として、きちんとお伝えしなければならない部分です。
ただ、できることは確かにあります。
側弯があると、背骨の左右のバランスが崩れることで、肩の高さの左右差・腰の張り・肩甲骨の飛び出しなど、二次的な姿勢の崩れが生じやすくなります。また筋肉の左右差が大きくなることで、腰痛や肩のこり、疲れやすさといった症状が現れることも多いです。
カイロプラクティックでは、脊椎と骨盤のバランスを整え、筋肉の過緊張を緩めることで、こうした二次症状の軽減と再発しにくいカラダづくりをサポートすることができます。さらに足元のアライメント評価を組み合わせることで、より根本的なアプローチが可能になります。
側弯症は早期発見・早期対応が、その後の経過を大きく左右します。学校健診でまず気づくことが多いですが、親御さん自身も日常のなかで次のような変化に気を配っていただけると、より早いタイミングで対処できます。
まず肩の高さの左右差です。片方の肩が明らかに上がっていたり、肩甲骨の出っぱりに左右差があったりする場合は要注意です。次に前かがみのテストです。お子さんに腕を下げて前屈してもらったとき、背中の片側が盛り上がって見えたら、専門機関への相談をおすすめします。また、靴底の減り方が左右で大きく違う場合も、足元のアライメント不良のサインとして見逃せません。
「なんとなく姿勢が悪い気がする」という感覚も、見逃さないでください。
側弯症は、放っておけば自然に治るものではありません。でも、背骨だけでなく足元からカラダ全体を整えるという視点で正しく向き合うことで、進行を抑え、お子さんが自分らしく過ごせるカラダをキープすることは十分に可能です。ひとりで抱え込まないで、気になることがあれば遠慮なく相談しにきてください。どんな小さな疑問でも、一緒に考えていきましょう。

