
院長:長田お気軽にご相談ください!

院長:長田お気軽にご相談ください!
「側弯症と診断されたけれど、今の仕事を続けていいのかな」と、ふと不安になることはありませんか。


医師から「無理な姿勢は避けてください」と言われたものの、具体的に何がNGなのかをきちんと説明してもらえなかった、という方は少なくありません。
「腰が痛くなってきたのは仕事のせい?」「このまま続けたら悪化する?」そんな疑問をひとりで抱えているのはつらいですよね。
この記事では、側弯症がある方が仕事でどんな動作に気をつけるべきか、職種ごとのリスクの違い、そして職場でできる工夫について、できるだけわかりやすく整理してお伝えします。


側弯症のある方から「仕事を続けていいですか」という相談を本当によく受けます。職種によってリスクの度合いは変わりますし、同じ仕事でも工夫次第で負担をぐっと減らせます。そして実は、足元のバランスを整えることが側弯症のケアに深く関係しているんです。ぜひ最後まで読んでみてください
側弯症は背骨が左右に湾曲した状態ですが、実際には単なる「横曲がり」ではなく、背骨が三次元的にねじれながら変形しています。
このねじれが姿勢のバランスを崩し、筋肉・靱帯・関節に慢性的な負担をかけるため、特定の動作や姿勢が重なると症状が悪化しやすくなります。「仕事をするな」という話ではなく、「どんな負担が積み重なっているか」を知ることが大切です。
ここで多くの方が見落としているポイントをひとつお伝えします。側弯症は確かに「背骨で起きている問題」ですが、その背骨を支えているのは骨盤であり、骨盤を支えているのは脚・足首・足です。つまり、足元のアライメント(骨格の並び)が乱れていると、その歪みは連鎖的に骨盤・腰椎・脊柱全体へと波及していきます。
扁平足や回内足(足首が内側に倒れる状態)、左右の足裏への体重のかかり方のアンバランスなどは、じわじわと骨盤の傾きを助長し、側弯症に影響を与え続けます。仕事中に何時間も立つ・歩く・座り続けるという動作の中で、足元の不安定さは蓄積されていくのです。
仕事中にカラダへ負担をかけやすい動作として代表的なものを整理しておきます。
背骨が曲がった方向への繰り返しの側屈(横への傾き)、重いものを持ち上げる動作、長時間の前傾姿勢、片側に荷重がかかり続ける立ち方や座り方などがあります。これらが毎日積み重なることで、筋肉の疲労や痛みとして表れてきます。
仕事中や仕事後に「背中や腰の張りがひどくなった」「以前よりも疲れやすくなった」「肩の高さの左右差が気になる」といった変化を感じたら、それはカラダが限界を知らせているサインかもしれません。
こうした変化は軽く見てしまいがちですが、早い段階で気づいて対処することが、症状の進行を食い止める最大のポイントです。
側弯症があるからといって特定の職業が絶対にNGというわけではありませんが、職種によってカラダへの負担の種類と大きさは大きく異なります。ここでは代表的な職種ごとにどんな点に注意が必要かを整理します。自分の仕事と照らし合わせながら読んでみてください。
介護や看護の現場では、利用者の方を抱き上げたり、前傾姿勢でのケアが毎日続きます。この「中腰での抱え上げ」は腰椎と仙腸関節に大きな負荷をかけるため、側弯症がある方にとっては特に負担が積み重なりやすい環境です。
続けたいという気持ちは十分に理解できますし、うまく工夫しながら続けている方もたくさんいます。「腰痛が出始めたら早めに対処する」という判断の早さが、長く働き続けるためのカギになります。
「デスクワークなら安心」と思われがちですが、長時間同じ姿勢で座り続けることは、筋肉の偏った緊張を引き起こし、側弯の悪化につながるリスクがあります。
特にパソコン作業中に頭が前に出て背中が丸まる姿勢は、側弯症のカラダにとって大きな負担源になります。1〜2時間ごとに立ち上がってストレッチをする、椅子の高さや背もたれを適切に調整するといった小さな工夫が積み重なって大きな差になります。
立ったまま身体を傾けて細かい作業を続ける職種は、片側への側屈が長時間続きやすいのが特徴です。美容師さんであれば左右どちらか一方に重心を預けたまま施術を続けることが多く、歯科衛生士さんも不自然な前傾・側屈姿勢が多くなります。
こうした職種では「できるだけ正面を向いた状態で作業できるポジショニングを意識する」ことが、症状管理のうえで非常に重要です。
重い荷物を繰り返し持ち上げる、振動の多い乗り物を長時間運転するといった仕事は、脊柱への直接的な圧迫と衝撃が続きます。側弯症がある方がこうした職種に就いている場合、骨盤や腰椎へかかる負荷を分散させるためのカラダの使い方を身につけることが、何よりも優先されます。
長時間の立ち仕事では、疲れてくるにつれて自然と体重が片側に偏りがちです。この「片側立ち」の習慣は、側弯のある方にとって姿勢の歪みを強化する要因になります。重心を均等に保つ意識を持つこと、そして適切なインソールでカラダの土台を整えることが、立ち仕事での負担軽減に効果的です。
先ほど「足元のアライメントが背骨に影響する」とお伝えしましたが、これは私が20年以上カスタムインソールを作製してきた経験の中で、一貫して実感していることです。プロアスリートからスポーツ愛好家、そして側弯症に悩む方まで、足元のバランスを補正することでカラダ全体の姿勢が変わるケースを数多く見てきました。
たとえば回内足(足首が内側に倒れる)の状態が続くと、膝・股関節・骨盤が連動して内側に傾き、骨盤の左右差が生まれます。その骨盤の傾きが脊柱のバランスを乱し、側弯のある背骨にさらなる負荷をかけていくのです。オーダーメイドインソールで足首の傾きを補正し、重心を均等に整えることは、側弯症の進行を抑えるうえで非常に有効なアプローチになります。
インソールと同じくらい重要なのが、靴そのものの選び方です。サイズが合っていない靴、クッション性が低すぎる靴、ヒモをきちんと締めていない靴は、足元の不安定さを助長します。「足に合った靴を正しく履く」という基本が整ってはじめて、インソールの効果が最大限に発揮されます。当院では靴選びと正しい履き方のアドバイスも行っていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。
職種や症状の程度によって対策は変わりますが、どんな仕事でも共通して取り入れやすい工夫があります。完璧にやろうとするより、ひとつずつ試してみることが大切です。
座り仕事では骨盤を立てた状態で椅子の高さを調整し、背中が丸まらない姿勢をキープすることから始めてみましょう。荷物を持つときは体の正面でできるだけ均等に支えるように意識してください。1〜2時間に一度は立ち上がり、肩甲骨を寄せるストレッチや深呼吸を挟む習慣をつけると、筋肉の緊張がリセットされます。
そして、足元のバランスを整えるためにオーダーメイドインソールを活用し、仕事前後に体幹を安定させる軽いエクササイズを習慣にすることも、長期的な症状管理につながります。
痛みがないからといって、カラダへの負担がゼロというわけではありません。側弯症では、筋肉が過緊張することで「痛みとして感じる前に疲弊している」ケースが少なくありません。「最近なんとなく疲れやすい」「背中の張りがとれない」という感覚が続くときは、積み重なったサインとして受け取ってほしいと思います。
側弯症はコブ角(背骨の曲がりの角度)の変化によってリスクが変わります。成長期が終わった後でも、放置した状態で重労働や不良姿勢を続けると、一定の角度から進行することが報告されています。定期的に専門家のもとで状態を確認し、変化を見逃さない体制を整えることが、長く働き続けるための土台になります。
側弯症があっても、多くの場合「工夫しながら仕事を続けることはできます」というのが私の経験からの答えです。ただそれは「何もしなくていい」ということではなく、足元のバランスを含めた全身のアライメントに目を向け、自分のカラダに合った対策を積み重ねることが前提になります。
背骨だけを見ていても、側弯症の本質的な改善にはなかなかたどり着けないことがあります。足元という土台から整えていくことで、背骨への負担を根本から減らしていく、というのが私のアプローチです。
「仕事が不安」「どこから対策すればいいかわからない」そう感じているなら、ぜひひとりで抱え込まないでください。どんな些細なことでも、いつでも気軽に相談していただければと思います。あなたが毎日の仕事を笑顔で続けられるよう、全力でサポートします。

