
院長:長田お気軽にご相談ください!

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「側弯症と診断されたけれど、寝るときは仰向けと横向きのどちらがいい?」「いつも同じ方向を向いて寝ているけれど大丈夫?」


学校検診などでお子さんの側弯を指摘されると、普段の姿勢だけでなく寝ているときの姿勢まで気になる親御さんは多いと思います。
最初に大切なことをお伝えすると、思春期特発性側弯症について「この向きで寝れば改善する」「この向きで寝ると悪化する」といえる医学的な根拠が確立しているわけではありません。
そのため、無理に仰向けや横向きに固定するよりも、痛みや苦しさがなく、自然に寝返りができて眠りやすい姿勢を基本に考えます。
この記事では、思春期特発性側弯症のお子さんの寝方について、仰向け・横向き・うつ伏せ、枕やマットレス、装具を使用している場合に分けてお話しします。


「寝方が悪かったから側弯症になったのでは?」と心配されることがありますが、寝姿勢が思春期特発性側弯症の原因だと考える必要はありません。まずは医療機関で背骨の状態や成長段階を確認することが大切です。
思春期特発性側弯症は、その名前のとおり原因が明確に特定されていない側弯症です。
「いつも右を向いて寝ていたから」「うつ伏せで寝ていたから」「姿勢が悪かったから」といったことが原因で思春期特発性側弯症になった、と考える必要はありません。
また、寝る向きを変えることで背骨の弯曲そのものを治したり、進行を防いだりできると考えるのも適切ではありません。
側弯症で重要なのは、寝姿勢を細かく管理することより、整形外科などで弯曲の程度や成長段階、進行の有無を確認し、必要な経過観察や治療を続けることです。
「仰向けと横向きのどちらが正解ですか?」という質問に対して、側弯症だから必ずどちらか一方で寝なければならない、という決まりはありません。
基本的には、本人が苦しくなく、痛みが出にくく、十分に眠れる姿勢を選んでよいと考えます。
仰向けで楽に眠れるのであれば、そのままで構いません。「側弯症だから仰向けにしなければ」と、寝返りを妨げてまで姿勢を固定する必要はありません。
腰や背中に違和感がある場合には、膝の下に薄いクッションなどを入れると楽に感じることもあります。ただし、これは側弯を矯正するためではなく、あくまで本人が快適に休むための工夫です。
横向きで寝ること自体を避ける必要もありません。
右向き・左向きのどちらがよいかも、側弯の向きだけから一律に決めることはできません。本人が楽に眠れる方向を選んでよいでしょう。
横向きで肩や骨盤周辺に圧迫感がある場合には、枕の高さを調整したり、膝の間にクッションを入れたりすると楽になることがあります。
うつ伏せ寝についても、「うつ伏せで寝ると側弯症が進行する」と断定できる根拠があるわけではありません。
ただし、うつ伏せでは顔を左右どちらかに向ける時間が長くなるため、首や腰に違和感が出る方もいます。起床時に首や腰がつらい場合には、仰向けや横向きを試してみるとよいでしょう。
「毎晩右向きで寝ているから、背骨がさらに右へ曲がるのでは?」と心配になるかもしれません。
しかし、いつも同じ方向を向いて寝ることが思春期特発性側弯症の原因になる、あるいはそれだけで弯曲が進行すると考える必要はありません。
人は睡眠中に自然に寝返りをします。本人がよく眠れていて、起床時に痛みや強い違和感がなければ、寝る向きを親御さんが一晩中管理する必要はありません。
側弯症専用の枕を使えば背骨の弯曲が改善する、というものではありません。
枕を選ぶときには、「側弯症用」という表示だけで判断するより、普段の寝姿勢で首や肩に無理がなく、本人が眠りやすい高さかどうかを確認することが大切です。
成長期のお子さんは身長や肩幅も変化します。以前は合っていた枕が合わなくなることもあるため、起床時に首や肩の痛みが出るようなら高さを見直してみてください。
「側弯症なら硬いマットレスがいい」「高反発なら側弯症にいい」と一律に考える必要はありません。
大切なのは、寝ているときに強い痛みや圧迫感がなく、寝返りがしやすく、本人が十分に眠れることです。
体格や普段の寝姿勢によって感じ方は異なるため、寝具を購入する場合には実際に横になって確認できるとよいでしょう。
思春期特発性側弯症で装具療法を行っている場合には、装具をつけたまま寝るよう指示されることがあります。
装着する時間や方法は、装具の種類や側弯の状態によって異なります。「寝るときだけ外していい?」「横向きで寝てもいい?」などの疑問がある場合には、自己判断で装着時間を変更せず、主治医や義肢装具士に確認してください。
装具が当たって痛い、皮膚が赤くなる、眠れないほど苦しいといった場合も、我慢して使い続けるのではなく、医療機関や義肢装具士へ相談しましょう。
寝方について調べていると、「右向きがいい」「左向きがいい」「このストレッチをすれば進行を防げる」といったさまざまな情報が見つかると思います。
しかし、思春期特発性側弯症では、背骨の弯曲の程度だけでなく、年齢や骨の成熟度、成長がどのくらい残っているか、弯曲が進行しているかなどによって対応が変わります。
学校検診などで側弯を指摘された場合には、まず整形外科などで状態を確認してください。経過観察となった場合にも、指示された時期に受診して変化を確認していくことが大切です。
ここからは、医療機関で行う側弯症そのものの診断や治療とは分けて、当院で体を見るときの考え方についてお話しします。
「朝起きると背中がつらい」「長く座っていると疲れる」「スポーツをすると片側だけ張る」といった悩みがある場合、寝方だけが原因とは限りません。
当院では背骨だけを見るのではなく、骨盤、股関節、膝、足部、立ったときの重心や体の動かし方などを確認し、日常生活の中でどこに負担がかかっているのかを見ていきます。
私は20年以上、カイロプラクティックの施術とともに、足の評価やインソール製作にも携わってきました。
足のサイズやアーチ、左右への体重のかけ方、靴、歩き方などを見ることで、そのお子さんが普段どのように体を使っているのかが分かることがあります。
必要に応じてオーダーメイドインソールを使用することもありますが、インソールは側弯症そのものを治療したり、背骨の弯曲を矯正したりするためのものではありません。
足元の安定性や立つ・歩くときの負担などを確認し、そのお子さんの日常生活やスポーツをサポートする選択肢のひとつとして考えています。
側弯症だからといって、寝る向きを過度に心配する必要はありません。
仰向けでも横向きでも、本人が楽に眠れる姿勢を基本にする。そして寝方だけで側弯症を改善しようとせず、医療機関で現在の背骨の状態と成長の経過を確認することが大切です。
そのうえで、朝起きたときの背中のつらさ、日常生活での動かしにくさ、スポーツ時の左右差などが気になる場合には、寝姿勢だけでなく体全体の使い方を確認してみるという考え方もあります。
当院では、医療機関での経過観察や治療を前提に、姿勢・動作・骨盤・股関節・足元まで確認しながら、そのお子さんが日常生活を少しでも快適に過ごすためにできることを一緒に考えています。

